October 2011

October 09, 2011

続 小田原『あじわい回転寿司 禅』 〜その変態性について検証する(?)〜

8月上旬南伊豆に出かけて、往きに小田原の回転寿司に寄った。
なんだか引き寄せられるものがあって、帰りにも同じ店にまた寄った。

順番から行くと「南伊豆の話」をまず書いたほうがいいのかなあ・・・と思わんでもないのだが、最近の更新状況だとそんな果てしもないシリーズを創設する気になれんので、いきなり帰路に飛ぶ。

だらだらと滞在した南伊豆の海の家を午前中に撤収。
夏休みとはいえ平日の昼間なので、渋滞などは特にない。
それでも小田原に着いたのは3時過ぎだったろうか・・・?

遠いよな、南伊豆。
だから寿司喰って帰るべ、という猫だましに、わりと簡単に引っかかってくれる我がオットは、ある意味徳の高い人だと思う。

しかし、うっかり「寿司」と振ったために、彼の口がすっかり寿司になっていたのは誤算だった。夫婦の意思疎通は、ネコダマシ領域まではシンクロしない。
オットは座るなり寿司のオーダーに入るのであった。

しょうがないから一人で食べられる範囲で、何種類か頼んでみる。

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いきなりベトナム風生春巻き。
これよりひどいもんを出すベトナム料理だのエスニック専門店だのは、世にいくらでもある。
しかし、生春巻の場合、どんなに美味い店でも傑出したポイントを稼ぐのは難しいのよね、とか思う。
要するにフツー。

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香菜サラダ。
大皿山盛りで出てくる。
大量の焼いた肉なんかとともに食べていれば、有難い一品だろう。
ただ、これだけ食べ進むにはちょいと酢が強めではある。

禅110809 003

ベトナム風揚げ春巻き。
世間一般のエスニックで出てくるよりは、はるかに美味しい。
つい最近この世で一番美味いと思えるベトナム揚げ春巻きを都内で喰っていなければ、いたく感動したことと思う。
サクッとした皮に、ジューシーな臭みのない肉が詰まっている。

何故ベトナム料理があるのかと思って、今回はやっと顔を見られた世間に所謂「変態店主」に尋ねてみたところ、彼が長く居たカナダはモントリオールの料理店に(元空手家だったが、レストランなどで働くようになり・・・ということだ)、ベトナム人のスタッフが一杯いたので賄いでよくいろいろ食べたんだそうな。

禅110809 004

タマネギのグリル。
中心部は甘く解け崩れ、タマネギの旨味がよく出ているのだが、いかんせんちょっと外側を焦がし過ぎかな、と思う。

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トリッパの煮込み。
好みの問題かも知れないが、どうもトマトケチャップ系の酸味と甘味が強い。

禅

美味しいライ麦パンもある。
寿司屋なのに。

ところで飲み物なのだが、今回は車なので酒は一切飲めない。
いや、ワタシは車の運転ができないので物理的に飲めないわけでは決してないので、
「あ、なんかビールとかのみたいなあ」と数回つぶやいてはみたのだ。無視されたが。

「ワイングラス一杯とか・・・」と言ってもみたが、やっぱり冷たい無言の無限空間が厳しく辛い圧迫感をもって返ってきただけであった。しくしく。

しかし、カウンターで好きに飲めるようになっているパックの緑茶でいただくには悲しい内容なので、しばし考えた後に「炭酸水ってありますか」と、前回いなかったご店主に、なんとはなしに聞いてみた。

「はい!」と明るい返事。
「ペリエとサンペレグリノと、XXXとOOOとNNNとBBBと、7種類ありますが」
「ええと・・・」
「あ、ボトルをお持ちした方がいいですね」

・・・というわけで、目の前に350〜700mlの大小取り混ぜた、7種類の欧系炭酸ミネラルウォーターの瓶が並べられた。
ココはどこって回転寿司のカウンターなのに。

告白すると、ペリエ以外はみんな700円というご店主の話なんで、一番でっかいのを頼んでしまった。
とりあえず口の中でプシプシ弾ける感じが長続きしないと、どうもマズイと思ったからだ。

それにしても炭酸水7種類って、これが変態と言われる所以なんですね・・・。

さて、そんなこんなうちに店内の様子を眺めていると、所謂「輸入ビール好き」が数名いるようなのだった。
時間は午後3時半ごろ。
確かに平日休みのビール好きが、静かにまったりできそうな時間帯ではある。
明らかに寿司を喰っていない客が、次はアレ、それじゃあコレと、楽しげに美味しそうに生のグラスを傾けている。

そして気がついた。
店の奥の「本日のビール」というボードに上げられている7種類のビールとは、つまり「本日の生ビール」ということだったのよね・・・!!!
ドイツにオランダ、ベルギーにアメリカ。
国産の生はエーデルピルツだったっけな。
それ以外は海外の生ビールを置いているわけですよ。
もちろん全部タンク入りのヤツ。
濃黒、中黒、薄黒、白なども含め、色とりどりだし。
うっひゃー!これは一杯飲んでみたいよう!!

・・・と、つぶやくも、オットに無視されるのであった。
ぐにゃ。

で、店主に話を振ってみると、一つ聞くごとに滝のような薀蓄がなだれ落ちてくる。
キビキビがんがん降り注ぐ解説の嵐。
うわあ、と思った。
普通の店でコレをやられたら、早々に逃げ出すはずのワタシ。

でも、ここの場合、もうここまで頑張ってるんならいいんじゃないか?と、なんだか許せてしまったんだね。
変態が変態なりに、己の好むところを極めているのであろう。
例えば輸入生ビールなんか「一体ここで売りきれるんですか?」とつい聞いてしまったら
「最初のうちはしょうがないから自分で飲んだり、豚肉のビール煮込みに使ったり(!)、苦労して使いきっていたんだけれど、最近は意外に全部売れちゃうんですよね」との由。
ワインも数百本単位で置いているし、日本酒も焼酎も、とにかく種類は大変な数がある。
こうなってくると、ワタシごときではなんとも判定しがたいんだけれど、要は変態ですね。
英語の"maniac"って確かに「変態」とか「キチガイ」とかいう意味があるし。
そういう品揃えだと思う。凄いです。

でもそれにしても、会話のキャッチボールが何故かまったく続かない。
ワタシがなにごとか尋ね、店主がゴガガガガガガとそれに対して意見解説を申し述べるも、ワタシは「はぁ、そうなんですか・・・」と、気が抜けたような返事で話が終わってしまうからだ。
後で気がついたけど、尋ねるワタシが炭酸水しか飲んでいないから、という至極シンプルな理由。
こういう飲み屋で「じゃあ、それ一杯もらいます!」というセリフなしに、コミュニケーションは成立しないわけです。
酒を飲まずに酒の話をしても、妙な焦燥感が強まるのみ。
ぶすぶすぶす。

それにしても不思議な店だな。
しかも、本来の回転寿司は良好なシロモノときたもんだ。
酒も飲めないので、ちょこまか上のような肴をもらったあとは、結局お茶で寿司喰って帰ったワタシ。
フレンチ系のサイドメニュー(及び多国籍系料理)には、多少突っ込みどころがありそうな気もするが、しかし酒が主体と思えばそれなりに納得が行くレベル。
これについては、遠路踏み越えて必ずリベンジしたいぞ。

帰り際「今日は車なんで飲めないんですよう」と泣いて見せたら、この時ばかりは大仰に同情してくれた。
要するに酒好きでよくしゃべる単なるいい人みたい、この変態店主。

ハイテンションに「また来て下さいねー!」と、いわゆる国道沿いのファミレス系にありがちな大駐車場まで送り出されて、我々は横浜に向かったのだった。

とりあえず、一般的な回転寿司を期待して行くのならそれで十分な店だが、それ以外の部分を試したければ車で行くな、とだけは申し上げておきます。

あじわい回転寿司 禅 ( 緑町 / 寿司 )
★★★★4.0
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ちなみにここから渋滞に巻き込まれて三時間近くかかった。
次回は絶対に電車で来ようと思う。いろいろな意味で。
小田原駅からは歩いて15分くらいだそうです。



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今に始まったことじゃないが、当分は不定期更新になりそうです。すみません。


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「人はお墓へ
入ります。
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あの墓へ。

けれどいい子は
翅が生え、
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飛べるのよ」

秋の宵に逝きし猫らを思ってしみじみ。心に染みる言霊の群れです。


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たとえばこんなのも飲める。

arima0831 at 22:11|PermalinkComments(14)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote その他各国料理 

October 01, 2011

小田原『あじわい回転寿司 禅』で変態性を垣間見る 〜回転寿司編〜

8月上旬、オットと夏休みで五泊六日の南伊豆旅行へ。
気がつけばもう既に「遠い思い出」って感じの季節感になっている今日この頃だが。

南伊豆までの道のりは遠い。
知らないと伊豆なんて、熱海くらいが南限みたいなイメージなのだが、実はその先が結構奥深い(いや、ワタシだけなのかそういうのは?)。
今回は車なので、夏休みに付きものの渋滞なんかも考えなければいけない。
うっかりすると、ハワイとは言わぬまでも、グアム・サイパンあたりよりは遠い気がする夏の南伊豆である。

だからまずは途中の小田原で腹ごしらえをしてから臨むべし、ということで、あちこちからオススメのあった『あじわい回転寿司 禅』に寄ってみた。

噂によると地元民に「変態回転寿司」と呼ばれているらしい。
やれ酒の揃いがハンパないとか、フレンチ系のメニューがあるとか、フォアグラの寿司が回ってるとか、寿司に花火が立ってるとか、CDが皿に乗って回ってるとか、不可解な噂がいろいろ聞こえてくる。
キワモノ系?
面白遊園地系?
話題狙い?
しかし、不味い店にしげしげ立ち寄ることだけはしなさそうな方が、よくお出ましのようだ。
まあ行ってみよう。

店の正体が話だけではよくワカラン一方で、場所だけは驚くほどわかりやすい。
西湘バイパスを小田原ICで降りて、国道一号線に向かってチョイと行くと、もうそこに店はあった。
車で出かけた地方の店探しで、ここまで楽をしたのは初めてかもしれない。

BlogPaint

・・・この店だ。

よく田舎の国道沿いなんかによくある、ファミリー向け回転寿司の体。
隣のラーメン屋と共有のでっかい駐車場付き。
諸方面の話を事前に聞いていなかったら、間違っても入らないと思う。

昼をとうに過ぎた時間帯だったのだが、店内は結構混んでいた。
夏休み中とはいえ平日なのに、ほぼ満席状態。

実は回転寿司に入ったのは、人生で多分5回くらいなものなんじゃないかと思う。
寿司は好きだが、中途半端な刺身をのせたミニお握り的な食物は、なんだかどうも好きになれない。
で、なんらかの理由で回転寿司に入ると、絶対に回っているものには手を出さず、いちいち板さんに頼んで握って貰う。嫌な客だ。だったら回っていないところに行けよ、と、いつも微妙なジレンマを感じながら、それでも回っているヤツに手を出す気になれないのだが・・・

禅

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座ったとたん、目に付いた皿をつい数皿取ってしまった。
なんだか手が伸びるルックスなのだ。
シャリは小さめでやや固め。
当然高級なカウンターで食べる寿司とは別のものだが、うっかり回転寿司やそのレベルの寿司屋に入った時、往々にして感じる微妙な諦念が湧かない。

それどころか、十分美味しいし、美味しそうなものが回ってくるから結構楽しくすらあるよ♪

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イクラもウマイです♪

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オクラとろろの軍艦巻きなんて、初めて食べたが意外といい口直しになる。

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ウニは普通だな。多少アンモニア臭いか?
しかし、回転寿司の価格と体裁で出てくるものとしては、十分なものだと思う。

・・・と思ったら「殻つき」を頼むこともできたことを後で知る。
もちろん料金は違うが、棲み分けはそれなりにできているみたい。

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衝動的にオットが取った「鶏の唐揚げ」も、実に当たり前に美味しい。
取るなよそんなもん!ウマかったから許すが。

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こういう店で鯵の不味かろうハズはなく・・・

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蕩けるサーモンもよろしゅうございましたし・・・

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ツブ貝を握ってもらったら、磯の香り溢れるオツなもんが出て来た。

なんとなく回っているやつを取って食べてると、近くにいる板さんが「お好きなものがあれば握りますから〜!」とせっせと声かけしてくれるのだ。

そんなこんなで、これ以外にも結構いろいろ食べて、お腹をさすりながら勘定したら、一人三千円くらい。
今回は車なのでアルコール抜きとは言え、食べた量を考えると実にリーズナブルだ。

確かにこの倍も出せば、もっと美味い寿司が喰えるとは思う。
でも、この値段でそれなりに美味しく楽しく食べられる寿司がある、てことの方が、正直ワタシにとっては嬉しく有難い話だな。
若いホールのスタッフも、いわゆる回転寿司のバイト店員と一緒にしたら申し訳ないくらい、腰低く丁寧な接客ぶりでいい感じ。

まず、回転寿司として、非常に優良な店なのは間違いないよ。
こういう店が近所にあったら、ちょいちょい気楽に足を向けて「寿司を喰う」のにな・・・

と思いつつ、店を出る前に、今日は禁酒だから敢えて目を逸らしていた「酒類の品揃え」にちょっと目をやってみる。
店の壁面を一つ大きく覆うように置かれた巨大冷蔵庫の中身を見たら、あるわあるわ輸入ビールが。
ウルケルとかシメイとかはもちろん、まったく見たことも聞いたこともないような世界のビールがぞろぞろ並んでいるではないか。
ドイツのケストリッツァーなんてもんまであるぞ。
ゲーテも愛飲したとか言う、歴史ある黒ビールだが、これを置いてる寿司屋なんて、全国広しと言えどもこの店くらいだろう・・・。

ちなみにメニューには、ベトナム風春巻きだのトリッパの煮込みだの、鶉のローストだの子羊のグリルだの、なんだかもうワケノワカラン勢いで「寿司以外のメニュー」が壁を埋め尽くしている。

なるほど、この辺が「変態」の本性なのかも。
ううむ、これはもう一回来てみなければなるまい・・・ということで、伊豆の帰りにまた寄ることにした。

(つづく)

あじわい回転寿司 禅 回転寿司 / 緑町駅小田原駅井細田駅

夜総合点★★★★ 4.0
昼総合点★★★★ 4.0



尚、写真撮影にはいろいろ規制があるようす。
聞いたら「自分の食べてるものを撮るくらいならば構わないが、回っているものにカメラを近づけたり、他のお客が画面に入ってしまうような撮影をされると困る」との由。
だからこの記事の写真については、一応漠然とながら許可を貰ってあります・・・。

あじわい回転寿司 禅 ( 緑町 / 寿司 )
★★★★4.0
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優良回転寿司は、当然それだけでは終わらない店だったのであった・・・。


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ここのファンがCDまで作ったそうです・・・。

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arima0831 at 22:58|PermalinkComments(6)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote