October 2017

October 23, 2017

ロンドンうろちょろ徘徊記 其の三 〜雨のロンドンにたどり着く〜

台北からようやくロンドン行きに乗った。
正直もう台北で残りの夏を過ごしていい!と思うくらい気に入ってはいたのだが、そうも言ってはいられない。

成田でとりあえず振られた席は最前列で、足元に荷物が収納できない。
四の五のゴネたら、バンコクまでは満席だから堪えてくれろ、そこから先は動かしてあげるよ、との由。
昨今のフライトは「ネットで席を事前予約」という小賢しい真似ができるのを、迂闊にもすっかり忘れていた。
この先も至る所で思い知るのだが、本当に情けなくなるほど「昔の人」なワタシ。やれやれ。これではイカン。

そしてバンコクで希望の窓際席に移動したところ、なんと手前の二席にはスーパー重量超過級の夫婦が、推定250キロ分ほどミッチミチに詰まっているではないか。あ〜あ、と内心タメイキをつくが、死に物狂いの笑顔で残念な感じを押し殺す。先方も十分申し訳なさそうにしているし、ワタシが座った端の一席が空いていそうなところに、かなり真剣な願をかけていた模様なのでもあるし。

こういう不運は安い席だとしばしば起きる。
この二人は臭くないからまだイイヨ。
過去最大の悲運は、某アフリカ系エアラインで、目に沁みて涙がにじむほどキョーレツな腋臭のガーナ人の横に席を振られたケース。あの18時間に比べればまだ耐えられる、と昔のことを思い出してみた。

我が取り柄は身の軽さである。
通路に出る時は二人を座らせたまま「はいゴメンネ〜」と、座席の手すりを足場に軽やかに跨ぎ渡っていけばよい。それだけのことだ。二人にはなんとなく感心されたのだが。いや、迷惑がっていたのかもしれないが、とりあえずそこのところは考えないでおく。そもそも通路に二人立たせると、いろいろ支障が起きそうなくらいの重量感だったのだし。

到着。ロンドンの入管の係官と暫し雑談。
冗談抜きで、本当に暫し雑談。

「混んでますねえ。夏休みだから?」
「いやいやいや、これは俺にしたらガラ空き。先週とかな、あの後ろのホール満杯に人が立ってたんだぞ。君は運がいい」
「へへー。そりゃあ驚いた」
「で、渡航の目的は?」
「短期留学です。UCLで集中講座があって、そこに参加します」
「ほほう、何を勉強するの?」

このくらいまでは普通の入管業務のフレンドリー版と言えるが・・・

「日本では何の仕事を?はあ、先生なんだ。学生って何歳くらい?何人くらい教えてるの?ふうん、出来はいいの?ダメか、そうか、アハハハハ。一か月かあ、けっこう長いねえ。ロンドンは初めて?ああ、古い方のパスポートに載っているわけね。ふうん。寮に住むんだ。住みやすいところだとイイネ。ああ、セントパンクラスならば場所は便利だなあ。それにしても英語ウマイねえ、どこで覚えたの?海外長いの?」

こんな調子で本当に楽し気にしゃべくりまくる係官。

ちなみにこれがイタリアだと夕食の予定まで聞かれたりすることもあるらしいが、ワタシ個人の資質の問題か、お国柄の違いか、そういう話は一切なく

「ロンドン、楽しんでね!」

と明るく優しく送り出してくれた。
つっけんどんな尋問調よりは楽しくてよろしいが、本当にこれでいいのか?!
こわごわ後ろを振り返ったら、相変わらずの長蛇の列だったり。
イギリス、とりあえず効率至上の国ではなさそう・・・と思いつつ地下鉄で街に向かう。

夜の九時を過ぎていたが、ロンドンの夏の日は長い。ようやく薄闇が外に滲み始める時分。
霧雨煙るロンドン郊外は緑濃い。ああ、ここはヨーロッパだなあ、と静かに暮れゆく外を眺めつつちょっとぼんやりする。

で、最寄りのキングスクロス駅に着いたら、風情ある霧雨は無情の土砂降りに。
今回はワタシにしては大変賢く、折りたたみ傘をスーツケースのポケットに入れて、すぐ出せるようにはしてあったのだが、盲点だったのは「荷物で両手がふさがれる」という事態であった。嗚呼残念無念。

手は二本しかないので、やむを得ず濡れながら荷物を引きずって歩く。
しかも道に迷った。駅のすぐ近くなのは間違いないのだが、夜でもあって方向がさっぱりわからない。
なんてこった。

四の五の言わずに、どんな近距離でもタクシーに飛び乗ればよかったのだ。
馬鹿バカばか、と己を呪うも空し。

で、ずぶ濡れでどうにか辿りついたら「到着予定も予約も申し送られていない」とやらで、夜番の警備担当者はどこぞかに電話をかけ、誰かがどこかからやってきて「ちょっと待ってね」とどこかに走っていって・・・と更に小一時間。

笑う気力もなく玄関でヘタっていたら、ようやく部屋の鍵がもらえた。
やれやれ。
嗚呼やれやれ。


2017 London JD Room 2017London JohnDodgesonkitchen>


部屋は誠に簡素なものだが、キッチンは広々して清潔だ。

シャワーのお湯も途中で止まることはないそうで(ここはまずフロントで確かめた)、水圧は顔に刺さって痛いほど。
ちょっとショボいが、まあヨカロ、ということで、適宜巣作りに励んでから寝た。

2017London JohnDodgesonoutside

翌朝起きて外を見たら
セントパンクラス駅の豪勢なファサードが
すぐ目と鼻の先に見えていた。

これはキングスクロス駅の隣の建物で
歩けばほんの数分なのだけれど
たったこれだけの距離を
篠突く雨の中で三十分余りも徘徊したのだよ。
ゴクローなことだ。

まあ、風邪をひかなかったから良しとして、とりあえず街に出てみることにした。



(つづく。たぶんまた忘れたころに・・・)


ちなみに寮はコレ↓

John Dodgeson House

夏の間は一泊単位でも泊まれて、普通に予約すると一泊55ポンドほど。
これでもこの辺りの安宿価格的にはかなり安いそうな。
ステキとは言い難いが、ロケーション抜群で設備的にも過不足ないので、案外居心地は悪くなかった。
それにしてもロンドンのホテルは高い!




適宜ゆるく笑いつつ、なんとなく参考に読んだイギリス文化ネタ。とりあえず楽しく読めます。


プラスニコ 折りたたみ傘 手開き 先染め タータン チェック レッド 全3色 8本骨 65cm EE-02987
プラスニコ 折りたたみ傘 手開き 先染め タータン チェック レッド 全3色 8本骨 65cm EE-02987
こんな感じの赤いタータンチェックの折り畳み傘を現地で買ったが、イマイチ恥かしくてロンドンでは差せませんでしたとさ(笑)。


arima0831 at 17:21|PermalinkComments(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote ロンドン | 猫話