June 17, 2009

荻窪『安斎』へ単独鰻遠征! 〜美食爆食週間の挙句・・・〜

突然戸籍謄本が必要になった。

別にとうとうオットに愛想をつかされた類の戸籍問題ではなく(多分まだ大丈夫・・・
な、はずだ・・・)、オットに「ちょっと取ってきてくれ」と頼まれたのである。

「じゃあ鰻を食べてくるからね」となるべくクールに申し伝えると「ナゼ鰻?」と。

それはね、我々の戸籍が相変わらず荻窪にあるからなんだよ・・・という事実に
強烈に反論するオット。
「ウチの本籍は横浜市N区のはずだ」と。
ああ、まだそんなこと言ってるやつがおったか・・・と、ちょびっと呆れる。
いや、二年前はワタシも同じ反論をN区役所の担当者相手に展開しかけたんで、
そう言いたくなる気持ちはわかりますけれどね。

結局ちょうど二年前の荻窪遠征(目的は同じ「戸籍謄本取得」)以来、
戸籍を動かす手続きをしないでずるずるそのままになっているのだ。
だから我々の本籍は相変わらず荻窪。わかりましたか?

「で、ナゼ鰻?」と食い下がるオット。
「荻窪に行くのに『安斎』に行かずに済まされる人生など無意味なものであろう」
と、なるべくクールかつニヒルに言い放ってみるワタシ。
さらになにか言うようならば・・・と論理武装の砦を内心固めにかかったところ
「そうか。まあ鰻くらい食べてきなさいよ」と。

偉いぞオットよ。

「じゃあ白焼きも付けていい?」
「おう。あったりまえよ!」

こういう時にチマチマした言いがかりをつけない呑気な性格は、オットの美点と
言ってよかろう。
エサで釣ると行動が早くなるところを見透かされているような気もするが、
安斎に行けるのならば文句はない。

早速ある日「アリーマでえす。今夜行きまあす」と店に電話をする。
ホントに安斎の大将はワタシを「アリーマさん」と頑なに呼び続けているのだ。
結婚前から変わらぬ名前、なのではある。

時間を決める。
この店の場合、予約時間は厳守。
その時間に合わせて出来上がりを調整してくれるからだ。
黙って予約だけすると、予約した時間に鰻丼が出る。
白焼きなどが食べたければ、予約時に言っておくこと。

道中足取りは軽い。
なにしろ二年振りなのだ、考えてみれば。


安斎つきだし安斎漬物

「白焼きと鰻丼の前にちょっと飲みたい」と頼んだら「なにか考えとくよ」と。

まず出てきたのがこんにゃくを焼いたもの(左)とお決まりのお新香(右)。
ただのこんにゃくと侮るなかれ。
香ばしい焦げ目をつけて焼いたこんにゃく。
程良いピリ辛味に胡麻の風味もふんわりと。
なんということのない素朴な一品に思えるが、なにかしら面白い手間がかかって
いるらしい。なにか聞いたけれど「まあちょっとね」と軽く笑って流された。
まあウマイからいいや、と楽しく食べるほうに専念する。

お新香の上には例によって生ハムがのっている。
この生ハムの塩気が、お新香の一味違う塩気や酸味とシンプルながら絶妙に絡む。
ビールが進む。

安斎ヒレ焼き&玉子

「う巻きみたいな感じね」と出てきたヒレ焼き。
ふんわりと軽やかだが柔らかすぎない、端正な卵焼きにのせて食べるもよし。
ヒレだけ噛み締めればむっちり濃厚な脂がこれまたタマラン。
もちろん卵焼きだけでも素晴らしい出来なので、一皿で三度美味しい。

う巻きは『尾花』のものが絶品だったが、玉子の甘味とコクがせっかくの鰻の脂の
旨味を吸収してしまう、ちょっと残念な印象もなくはない料理。
こうして玉子焼きを別に沿えるのは正解だなあ、としみじみ思う。

いい気分で酒が進んでもう止まらん嗚呼。

安斎白焼き

そして数年来の念願だった白焼き登場。

まずは上にのっている大振りの肝を、思いっきり一口で食べてしまう。
ちょうど芯まで火が通るまで、さっと茹でてある肝。
ぷりぷりした歯触りの一瞬後に、肝の旨味が口中に溢れる。
うっすらとレアな味わいに、うっとりと遠い目。酒だサケださけをくれ嗚呼!

白焼きは、最初ちょっと頼りないような風情の箸触りなのだが、一口食べれば
みっちりした実に濃厚な食感とともに蕩ける。
湯気が立つうちもよいのだが、てれりんてれりんと飲みながらつつくうちに
つい冷めてしまったものが、何故か脂の旨みを濃くしている不思議。

「なんで冷めてもこんなに脂が甘くてウマイの?」と聞いたら、大将はフフと
嬉しそうに笑って右の二の腕をパンパン叩いた。
あ、そりゃあそうだ失礼しました、とご機嫌で笑う酔っ払い。ワタシのことだが。


安斎肝吸い鰻丼についてくる肝吸い。
くどくない上品な出汁に朧昆布。
その底には蚕豆が沈む。
肝は軽い焦げ目がつくくらいに
炭火で炙ってある。
白焼きに付いてきたものとは
また一味違った肝の味を
香ばしさとともに楽しめる趣向。

季節の蚕豆もほっくりとウマイ!


安斎 うな丼

鰻丼の蓋を開ける。うっふふふ。

実はいままでは昔のエネルギッシュに脂が弾けまくるイメージが強かったのだが、
随分と穏やかに落ち着いた味わいになったなあ、と食べ進みつつ思う。
大将自身も以前は、ちょっと気難しい尖った感じの接客を嫌う声がたまに聞こえた
ものだけれど、最近は優しくなったと評判だ。

そう言ったら「俺もいい加減に角が取れるトシだよ」とまた笑った。

昔のものはもちろん忘れがたいほどウマイのだけれど、ちょっと変化したこの鰻は
昔の食べ応えが薄れぬままに、後味の余韻がしみじみ長くなったような気がする。
いい具合に枯れて味わいと深みを増した誰かを、誰ともなくちょっと思う。

ここの鰻は「頑固な職人の鰻」。
もう20年以上、これ以上ないほど真剣に鰻だけと向かい合ってきた大将の姿が
そのまま映った逸品だ。


ところでこの日は「栄楽園最終攻撃作戦」の中日なのでもあった。
おかげでなんとなく美食爆食強化週間となり、ここで過剰摂取したカロリーは
謎のブラックホールに吸収される・・・はずもなく、絶賛大増量して体重計に出現。
月が明けて梅雨入りした今、そこそこ真剣な減量大作戦を展開中だ・・・やれやれ。

でも期せずしてキッチリ栄養をつけたところで梅雨時に突入したので、例年よりは
体調が良い、ような気がする。

あ、そうそう。
「本籍が荻窪だから戸籍関係の書類は荻窪まで取りに行かなければならない」
というのは、迷信を通り越して妄信の類。
やろうと思えばお取り寄せだって昔からできるらしい。

でもまあそういうことにしておくと、また鰻を食べる口実ができそうなので
結局当分本籍は動かさぬままになりそうな様子ではあるよ。




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arima0831 at 21:40│Comments(6)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote うなぎ | 中央線沿線

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この記事へのコメント

6. Posted by アリーマ   June 19, 2009 11:15
>Gingerさん
わかっていてもなかなか行けないものなんですよねえ。
そうか、送迎つきという手があったか・・・!
実は「誰か誘おうかなあ」と漠然と思いつつ、急だったので一人でスタコラ行ってきてしまった次第で。

やっぱりここの鰻が一番好きです。

>にっきさん
実は香港に行ってきたとき以来の大増量ですた。

骨盤スクワットで「こわいほど痩せる」ことはなさそうだけど、やらないよりはマシだと思ってやってます。体重はとにかく、ウェストは若干落ちております。

ワタシにとっては古巣の荻窪ですが、やっぱり結構な心理的距離です。古巣でない横浜界隈の人には、想像を絶する遠方に思えるかも。最近は湘南ライナーなんてものができて「東京のあっち側」がぐっと近くなったのですが。でもやっぱり遠いよね。
5. Posted by にっき   June 19, 2009 08:03
美食爆食強化週間の結果の体重増なら、本望でございましょう。
まずいもので太ったのなら泣くに泣けないけど。
で、今私が一番お伺いしたいのはその3分間の骨盤スクワットで本当に「こわいほどやせる!」のか、ということであります。

先に痩せてから安斎のうなぎで精をつけるべきか、食べちゃってから骨盤スクワットして負けを(?)取り返すべきなのか、悩みどころです。(でもやっぱり心理的距離はかなりのもんです。テリトリー外だからかな?)
4. Posted by Ginger   June 19, 2009 01:17
はい、遠征価値ありです
でも、行けてません...
今度行く時は是非
会社休んでも送迎させて頂きます<(_ _)>
3. Posted by アリーマ   June 18, 2009 11:52
>アパ経さん
尾花にあってこの安斎に無いものは、のんびりゆったり流れる「う」の空気♪

一見か。20余年前、安斎にふらっと入ったときも一見だったのを思い出す。
まだ開店して間もないころだったので「当時のお客」はとっても大切なのだそうだよ。おかげで今回などものすごく歓待してもらっちゃいました。

第二の安斎、なのかも知れない。
行ってみて!

でもその前にできたらオマ〜ル・・・。

>ヌシさん
確かに遠い。まあ新宿まで出ればほんの10分だし、往きは桜木町から45分かからずに着いたけど。実際の距離はともかく、石ばしのある江戸川橋や尾花の北千住よりは、横浜からの所要時間的には近かったり。
でもやっぱりワタシだって二年思い続けてしまったくらい、心理的距離があるのかなあ。
遠征価値はあるお店なんですけどねー。
2. Posted by 小径のヌシ(^−^)   June 18, 2009 07:50
おや、ここんちも鰻だ・・・。
それも やはり んまそぉだ ♪
… でも荻窪はふらりと行くには遠ぃ … 遠すぎるぅ



1. Posted by アパート経営者   June 18, 2009 00:04
うう、鰻か...しばらく尾花に行っておらんが、
つい近所の浅草裏道に恐ろしくこぢんまりした
とこを見つけたが一見が怖いのでまだ二の足を
踏んでおるが...勇気を出して行ってみるか...

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