December 30, 2010

プーケットはやっぱり夏だった話 〜謎の微笑みタイランド 其の一〜

なんだか突発的にストレス度が上がっていた11月〜12月。
一通り片付いたら、仕上げになんとなくタイ旅行が待っていた。

爆食鯨飲仲間のアパ経女史が誘ってくれたんである。
しかも、激安航空券&激安高級ホテル手配までやってくれた。
どうせ彼女は行くから、一人行くも二人行くも同じこと、ということだそうだが、チャット状態のメールを数回やりとりしただけで手配コンプリート。
ワタシは申込書などの類に文字一個記入せぬまま、口を半開きにした状態で、成田空港まで体を運んだだけという、類稀なラクチンさなのだった。
持つべきものは有能な友達だ。

まずはタイ航空のカウンター前で、アパ経に向かって合掌礼拝してみる。
タイってこんな格好の挨拶をする国だったっけなあ、そういえば・・・とか思いつつ。

タイ。
未知の国である。
プーケットは一度行ったが、リゾートホテルの集合地帯で一週間くらい過ごしただけで、あれはあれで悪くなかったが、とりあえず土地勘や現地事情に貢献してくれる経験じゃない。

アパ経はタイ渡航回数無数な達人、ということで、出発前に丸投げ宣言をして、すっかり開き直ったワタシ。
とりあえず「行ってから読む」と数冊本は買ったが、本当にそれだけ。

空港でまずはコートとマフラーをスーツケースに突っ込んで、長袖Tシャツにダンガリーという「とりあえず初夏&初秋向け」なスタイルになる。
行く先のプーケット&バンコクは「30度越えで真夏の気候」と一応聞いちゃあいたよ。
でもな、このクソ寒い12月のアタマにそんなことを言われたって、我が貧困な想像力がついていかないんだよね。

水着?
馬鹿いえ。
今は冬だぞ。

プーケット到着後即、ダンガリーを脱ぎ、長袖を目一杯めくり上げるワタシ。
ジーンズなんかはいている自分を呪う。
なんせ現地は35度なのである。
それも夕方なのに。

ふと周りを見回すと、この鬱蒼と垂れ込めるような蒸暑い南国の空気の中、成田発の日本人らは、ある者は周囲の不快指数を突き上げるようなファー付きのジャケットを身にまとい、ある者は見ているだけで暑苦しさにココロが腐りそうなブーツに足を突っ込み、そして隣のアパ経だって「だから言ったじゃあないですか」といいつつ、ワンピースは夏向けでも脚には黒いタイツ着用だし・・・まあ、これが人間の性というものなのだろうな。しょうがあるめい。

ホテル着、即長袖もジーンズもスーツケースの奥に突っ込んで、短パン・袖なし・ビーサン化するワタシ。
見ればアパ経も、蹴り飛ばすような勢いでタイツを脱いでいた。

とにかく、脱いでしまえばこっちのモン、とは誰が言ったのであろう?
ふんっ!と鼻息で気分はもう夏。リセット完了である。

で、翌朝。
アパ経がマッサージに出かけちゃった後で「ビーチに行きたい」とフロントに言ったら、ぶーんと車で5分・・・


プーケット ビーチ&温泉2010 (3)プーケット ビーチ&温泉2010 (2)


右も左も、誰もいない海、なのであった。
プライベートビーチって言うか、完全に単なる誰もいない海。

馬鹿言え・・・とか言いつつ、一応水着を荷物に入れたのは、実に正解だった。
ヤケクソで荷作りをしたので、あくまでも勢いだったのだが、人間勢いでやったことが正解に繋がることもあるもんだ。

「ええと、ビーチチェア、必要ですよね・・・」と微笑み呟くホテルのスタッフ。
「水もちょーだい」
「・・・ああ、おお、はいはい・・・」と、スタッフまた微笑む。
アルカイックスマイルに東洋的な諦観を溶かし入れたような、α波を誘う微笑。

タオルは車に乗る前に、別の微笑むスタッフから二枚与えられていた。
ホテルのプライベートビーチなのに、なんでここでタオルもらうかなあ・・・
とは思ったよ、一応。

「じゃあ、椅子取ってくる」と、スタッフも消えた。
微笑みながら。

プーケット ビーチ&温泉2010 (4)


何しろ背後はこんな状態で、そこに見えてる道路に通る車さえ滅多にない。

おーーーいっ。
すみませーーーん。
ええと、アレだね、こんなところになー、ナンボ中年でも女子を一名放置・・・

・・・していいような治安状況らしい。
そうらしい。
ううむ。

しかもワタシ、ホテルの敷地内に行くつもりだったんで、水着の上にとりあえずシャツと短パンにビーサンで、右のポケットに小銭、左にカメラ、あとは文庫本一冊にタオルを抱えた状態なのだ。
スタッフくんが椅子を持って帰ってくるかどうかも、どうも怪しい感じなので、とりあえずは泳ぐことにする。

水はキレイに澄んでいるが、冷たいということもなく、その割りに陽射しは柔らかい。
なるほど今がハイシーズン、というのもよくわかるな。
それにしちゃあ、あまりに誰もいなさすぎる気もするが。

まあ、治安に不安がない=命の危険はない(溺れたりしない限り)。
いざとなったら、30分も歩けばホテルに帰れるのだろうし。たぶん。
いや、そういうことを考えたくはないけど、最悪それでOKだよな。ううむ。

メンドクセエから、この際くつろぐことにした。
そのうち、立派なビーチチェアを担いだ奴数名を引き連れて、スタッフも戻ってきた。
微笑みながら。

はあ、なるほど・・・となんとなく思う。
はあ、なるほど。

プーケット ビー<br>
チ&温泉2010 (5)


やっほー♪♪

立ち去り際に「あ、そうそう」と、彼は左側波打ち際の彼方を指差して、
「あそこにレストランがあるから、欲しいものがあればあそこで買ってね」と
微笑みつつ言い置いて去ったのであった。
ビールを買うくらいの小銭はあって幸いだった。

木陰に置いてもらったビーチチェアで本を読み、うとうとし、海を眺めてぼんやりしながら、なんとこりゃまた贅沢なことだ、とじんわり感動する。

感動に至るまでの距離は、ちょびっと長かったような気もするがね。


プーケット ビーチ&温泉2010


ホテルに戻ったら微笑むフロントに「お友達はプールサイドです」と言われる。
ここは大きな立派なプールが三つあって、二つは温泉プール。
水着を持ってきたのが、如何ほどに正解だったかを噛み締めたよ。
なんぼ一人につき温泉プール一個貸し切り状態でも、これでは全部脱ぐわけにイカン。
世界の平穏のためにも、環境のためにも。

ちなみに湯温45度のナトリウム泉らしい。
柔らかくて肌当たりよいお湯だ。
客室の水も、こちらを使っているそうな。
水量豊富らしくて、プールのほうはアパ経の言葉を借りると
「掛け流しっつーか、出しっぱなし」の状態だった。

例えツインでも、広々したバスルームと客室の間は可動式の間仕切り一枚。
なんだこれラブホかよ、とかつい口走ってしまう二人。

イカンイカン。
もちろん速攻で閉めましたがね、間仕切りは。


プーケット ビーチ&温泉2010 (1)


ホテルの名前はなんともベタに、

The Hotspring Beach Resort & Spa

である。

部屋はツインが45㎡と大きめで天井高く、解放感があってよかった。
ツインはこれだけで、あとはみんなキングサイズベッド装備のハネムーン・スイートらしい。
うっかり間違ってアパ経と二人、そんな部屋に送り込まれなかったのは何よりだったと思っているのだが。

周囲周辺にこのホテル以外のものはほとんどなさそうなので、所謂ナイトライフを楽しみたい向きはヤメといたほうがよいと思う。
このホテルにしたって、ひなたくさいバーがボケッと営業しているだけだ。
二泊三日で見てた限りじゃ、客層の主体はリッチな中華系らしい。

でも、頭をα波に浸してほけらららと数日過ごしたければ、オススメのリゾートだと思う。
アナタは愛するヒトと是非御一緒にどうぞ、て感じ。
メシはそこそこ旨かったしね。
その辺は次回に・・・

(つづく)


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海辺で読んだ本。この前編があるらしいが、単独でも勢いはあるストーリー。

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これをネットで買うのは何の為なのだ・・・?

arima0831 at 12:30│Comments(8)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック タイ | 風景

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この記事へのコメント

8. Posted by アリーマ   January 04, 2011 15:07
ぺりおさん

ワタシも下世話な人間なので、こういうビーチリゾートでのんびりゆったり過ごすのも二日くらいが限界です・・・と、いうことで、この翌日バンコクに移動するのであります。

確かにこのホテル、空港からは30分くらいで便利なのですが、いわゆる賑わった地域にキッパリ背を向けて、ちょこっと本土に渡ったあたりにありまして、場所としては実に辺鄙なところみたいです。
近隣にちょっとした街らしきものもあるにはあるようだけれど、そういうのはバンコクに行けばイヤってほどあるし・・・ということで、二泊ホテルめしにしました。パトンあたりは、以前プーケットにいった時にぶらぶらしましたよ。

タイの話は、気が向いたらタマにぼさっとUPしようと思っています。笑って見てやってくださいまし。
7. Posted by ぺりお   January 04, 2011 08:21
タイと言えば、ぺりおです。 嘘(笑)

のんびりゆったり過ごされたようで、何よりです。
何にもしない贅沢は、なかなか国内にいると出来ないので、それだけでも行く価値があると思います。

で、私のお話聞いてくださいまし。

プーケット。最後に行ったのは1999年!というかタイへ行った最後がこの年でした。

私は、下世話な人間なので設備が行き届いたビーチリゾートで、終日ゆったりするのが苦手です。。勿論ゆったりプールサイドでくつろぐのも好きなんですが、どうしても、昼夜問わず、屋台、市場をうろつきたくなるんです。こういった相反する条件を満たすロケーションはなかなか無い訳です。

プーケットに関して言えば、素敵なビーチリゾート=へんぴなところ。屋台や市場があるところ=猥雑な例えばパトン地区となり、
ホテルー猥雑エリアのアクセスが結構不便でした。そのとき泊まったのは、パトンよりずっと北のホテルでシャトルバスも結構便数が少なくて。。。まあ、レンタカーという手もありますが、何せタイですから、色々トラブルの可能性もあったり。。

で、島と本土をつなぐ橋の映画があります。
 サパーンサラシン(サラシン橋心中)
http://www.youtube.com/watch?v=7X2ZFNDAku0

以前観ました。かなり前の映画ですが、タイ人のメンタリティを理解するには、ご参考になるかも。

続報を楽しみにしています。
6. Posted by アリーマ   January 01, 2011 13:29
min-minさん

をを、ありがとうございます!
畝原シリーズ、お正月用に『墜落』と『悲鳴』を仕込んであります。

フリージアも早速注文しよう♪
作品数は結構多い人なんですね。
当分読むものができましたわい。

今年も面白い本があったら教えてください。

ちなみに「フランキー・マシーン」は、作品としてはマアマアだけど、ウィンズロウとしてはどうも疾走感乏しくて、キャラ立ちだけで終わっちゃった感ありでした。
5. Posted by min-min   January 01, 2011 13:08
「残光」の前篇は「フリージア」。後編は「疾走」です。
老婆心ながら前編はお勧めですが後編は止めたほうがいいっす。

尚、東直己の作品は御承知かとは思いますが「ススキノ便利屋」シリーズと「畝原探偵シリーズ」の2本シリーズが柱で、いずれも初期の作品群は優れたものが多いです。
ここ2,3年は作者がダレてしまって失望!

そんな中で最高峰の作品としてお勧め出来るのは「畝原探偵シリーズ」の第三作『悲鳴』です。
日本の探偵物(大概は読むに堪えないが)の中で最高の作品ではなかろうかと密かに思っておりますだ。
4. Posted by アリーマ   December 31, 2010 18:16
min-minさん

街中と言っても、なんかエリアが色々あるようですよね。
今回泊まったのは、島から本土側に渡ったところにあって、まだまだ観光的には未開発なんだそうで、だから空いているらしいです。
このホテルは、ホントまわりになんにもないところでした。

残光、よかったです。
前編と後編は、参考までになんて作品ですか?
ストーリーのディテールが、やっぱり背景を踏まえたほうが生きるような気はします。
あと、東作品でオススメって何?教えて教えて。
3. Posted by min-min   December 31, 2010 09:47
ええなぁ〜、プーケット。

以前、台湾人の観光グループ20人ほどの団体旅行に紛れ込んで行ったのだけど、泊まったホテルは街中のホテル。
海岸にはアリーマさんが泊まったようなリゾートホテルがいっぱいあり、羨ましかったぞな。

でも、プーケットからフェリーに乗って行ったPP島や、007のロケ地となった奇岩のある海上まで行くマングローブの林とか思い出がいっぱいある素晴らしいところだね。

ところで、プーケットのホテルで東直己の『残光』を読むなんざ粋だねぇw
この榊原健三シリーズ、前篇と後編があるんだけど、『残光』だけで十分じゃないかしらん。これが一番イイ!

ともあれその二に期待しております。
2. Posted by アリーマ   December 30, 2010 23:49
ぶりさん

其の二以降は、最近ウチじゃ塩漬けが多いんですよ。スミマセン。

ガムラン・・・インドネシアだそれは。
1. Posted by ふ゛り   December 30, 2010 12:47
聞くところによると、ともかく脳みそ空っぽのんびりの地のようなので、其の二以降が記事になるのか心配(笑。

うちにガムランのCDが何枚かありますが、これはヒーリングミュージックではありませんね。
音の洪水・ホトバシル汗系の音で、良い音量で聴くと苦情必死。

彼の地の正体とは何ぞや。
其の二はきっと、、楽しみ。
フフフ

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