January 17, 2011

鎌倉の謎 〜そして某所で焼鳥〜

急激に襲い来る寒波をかいくぐるように、正月気分もとうに抜けた鎌倉へ。
鎌倉の街に来るのは、昨年以来二度目。
なんだか縁のない街だったのだ。

あの雪のドームを何故「カマクラ」と呼ぶか、それを体で感じた一日だった。
冬の鎌倉は寒い。
北風がビュンビュン頭皮に突き刺さりまくる寒さ。
山際にあるからだろうか?
横浜より西だから、もっと暖かいのかと思っていたよ。
後で聞いたら、体感温度で2〜3度低いのだそうな。

カチンコチンになった体を、急速解凍にかけるべく、赤ちょうちんを探した。
昼を回って夕方になるかなあ、位のタイミングで開店して、近所のダメな爺の避難所になってるどうでもいいようなやつを。
しかし鎌倉駅そば、小町あたりにはそんなもんの匂いもしない。

立派な住宅の連なる地帯に取り巻かれた小町界隈は、竹下通りと元町を足して2で割って巣鴨のセンスだけをを軽く振ったような雰囲気の中、噂どおりに観光客が目立つ。
この辺は、ステキなカフェやフレンチの店が軒を連ねているらしい。
ついでに何故か、オシャレなカレーの店にも事欠かんように見える。
カレーっつーのが、ちょっと独特な感じだな。何故カレー?
或いは中程度に高級な和食。

一方で下町風の生活感はゼロで、まだ明るい夕方時分からグダグダ酒を飲み始めるダメな爺どもが、こっそり背中を丸めている飲み屋なんかありもせん。

この日は終日結構色々あってくたびれていた。
そのクタビレ具合の結果、この時の体と心を温められそうなものは「安い燗酒と安直な肴」であって、断じてココアやコーヒーにケーキではなかったのだった。
昼にしょうもないもんを結構しっかり喰う羽目に陥っていたので、空腹でもないからカレーに食指動かず。

何故ここでそういう風に意固地になるかなあ、と軽く自分にゲンナリしたが、せっかくだから、ちょっとふらふらしてみる。

こういう時はまず裏道だ。
一応1〜2軒あるにはあったが、5時半の段階で若い女性2名が外で席待ち中。他の店はちょっとキレイな小料理屋の雰囲気で開店前だ。

では、と駅のロータリーを挟んだ反対側へ。
屋内市場風の場所はあったが、やっぱりやけに混んだ立ち飲み屋か寿司屋。
この立ち飲みは悪くなさそうだったが、しかしこの日は足腰もヨレていた。
座りたい。だからパス。

それにしても、こういう焼鳥だの立ち飲みだのが、週日の夕方早い時間にここまで混むということは、この界隈は本当にこの手の店が乏しいのかもしれないよ・・・と思いつつ、駅の反対側へ回ってみた。
一見庶民的だが、不可思議なくらい活気のない商店街がある。
こういう道沿いに何軒かあってもよさそうなもんだが・・・

結論。この辺は何故かそういうものが極端に薄い。
地元向けの、所謂「飲み屋街」みたいなものが、まったく見当たらんのだ。
鎌倉くらいの規模の街ならば、どこかしら何軒かそういう店が軒を連ねるエリアがありそうだと思ったが、どうも本当にないぞこりゃ・・・。

そもそも急速解凍を求める冷え具合だった体。
足は既に棒。
心身ともに冷え切って、この際もう横浜に帰るぞ・・・と涙混じりで思い始めた頃合に、赤ちょうちんを発見。
うあああああ。あったあった!

鳥秀

遠目にみた赤ちょうちんから手が出て、しなやかにオイデオイデをされたような気がする。
とにかく問答無用で引き戸を開けた。

ここもやっぱりそこそこ「良い店」だ。
品の良い物柔らかな女将さんが「テーブルでもカウンターでも、お好きなところにどうぞおかけください」と、穏やかに声をかけてくれた。
非常に感じのいい店ではある。
お猪口は好きな者を選べるとのことで、一山見せてくれた中から、まずは一番大きいやつを抜き取る。
グググと行きたい気分なので、許してつかあさい。

まずは熱燗二合。
そして焼鳥の盛りあわせを。
突き出しには、大根の鬼おろしを出汁割りにしたものが出た。鶉の卵がのっている。
焼鳥の口直しには良い感じ。

店で既に友人と飲んでいた常連らしき自由業風情の爺は、女将を相手に最近立つの立たないのという話を大声で。
やれやれ。
女性に聞こえるところで(いやたぶん、女性に聞こえるからこそ)、そういう類の話をしないではいられない大馬鹿って、ごくごく地味な庶民的な店よりは、こういう類の中くらいの店に多くいるような気がするのは何故だろう。

とりあえずこれは、店のせいではない。
店自体は落ち着いた穏やかなところなので。

鳥秀110111 002

ハツ、シロ、ねぎまに手羽先を塩で。
肉は若干汁気が薄いが、とりあえず酒肴としては申し分ない。

鳥秀110111 001

レバだけタレで焼いてもらった。
このレバはちょっとレアな柔らかい焼き上がりで、なかなか美味い。
タレは甘口。

なにはどうあれ、手で持てないくらい熱く燗のついた酒を、グググといったら体の芯から一気にほぐれた。
ああ寒かったよう。しくしく。

焼鳥専門の「良い店」らしく、鶏スープだの雑煮だのという品目に激しく心惹かれたが、彷徨するうちに腰を落ち着けるほどの時間の余裕もなくなっていたので切り上げた。
お勘定は千円札二枚とちょっと。
特に安くもないが良心的だ。

野毛・日ノ出町辺りは恵まれたところだ、としみじみ思う。
とりあえず、石を投げれば焼鳥だの居酒屋だの、背中を丸めた爺が集う飲み屋だのに当たるから。

そういう激戦区の店に比べると、どうもなにか物足りない感じはあるのだが、この日に感じた限りでは、鎌倉では需要のある店かもしれない。
だから、他所からわざわざ遠征するには及ばないが、この辺で静かに焼鳥を食べたくなったら、思い出してもいい店だと思う。

鳥秀 ( 鎌倉 / 焼き鳥 )
★★★☆☆3.0
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それにしても、鎌倉駅の周辺に広がる住宅地に住むオッサン爺さんたちは、いったいどこで一息つくのだろう?
これだけの住宅地があるなら、地味な庶民的な居酒屋の需要は十分あると思えるのだが。
鎌倉のオッサン爺さんどもが、誰も彼もいつも自宅で晩酌、じゃなかろうに。

ひょっとして大船だの藤沢だのに、その辺りを全部任せているのかなあ?
出来上がったらタクシーで帰ってくるのか??

古い街のわりには、その辺がコギレイにまとまりすぎている。
鎌倉は不思議な街だ。
たぶんワタシが知らないだけだろう、とも思うので、なにかご存知の方は是非教えてくださいまし。

鳥秀 焼き鳥 / 鎌倉駅和田塚駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5



鎌倉の梅110111-2鎌倉の梅110111

この日、実は蝋梅が見たかったのだが、個人宅の玄関先にあるものを数本見かけたくらいで、香りは薄かった。
かわりに梅がもう綻んでいた。

春よ来い。


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ところで、横浜辺りで蝋梅がきれいなところってどこでしょう?



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黒豆、この数カ月毎日喰ってたら、なんと白髪が消えました・・・!

arima0831 at 01:25│Comments(7)TrackBack(0)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック Share on Tumblr Clip to Evernote 焼き鳥・串焼き | 鎌倉

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この記事へのコメント

7. Posted by アリーマ   January 20, 2011 13:02
ぺりおさん

大船あたりは町として歩いたことが一度もないので、一度ぶらぶらしに行こうと思います。
植物園もあるということですし♪
ことしこそ蝋梅を見にいけるだろうか?
6. Posted by ぺりお   January 19, 2011 19:34
アリーマさん

>大船、闇市だったんですね。

まだ調べがついていないんですが(笑)おそらくそうだったのでは?
と思います。

話題が脱線しますが、大船の駅弁「大船軒」、ウイリアム・カーチス、
「鎌倉ハム」など 横浜に関係するお話が結構面白いですよ。
5. Posted by アリーマ   January 18, 2011 22:15
ぺりおさん

実はその後、鎌倉近郊育ちの知人に話を聞いたんだけど「爺親爺は蕎麦屋で飲む」のだそうですよ。
早い時間その辺で始めて、小町あたりに一応散在しているスナックとかに潜り込むのかな、と。

大船、闇市だったんですね。
ひょっとして、元町と野毛くらいの位置関係なのかも。実は距離的にもタクシー千円くらいのものなのかなあ。

田楽、良さそうです。
こういうグダった気分ではなくて、ちゃんと美味しいものを食べようという前向きさがある時に、是非行ってみようと思います。
4. Posted by ぺりお   January 18, 2011 13:04
アリーマさん。

鎌倉は私の元準地元なんですが、あまり飲んだ事無いですね。
所謂オヤジ達の憩う飲み屋さんは少ないと思います。

大船駅の東口には昔は闇市だったのかな?の場所にそんな店は一杯ありますから、、、、 ご存知と思いますが大船も鎌倉市です。

鎌倉は風致地区に指定された場所も多く、なかなか規制も厳しい面もあるのかもしれませんね。

ホリウチさんのおすすめの田楽は20年!位前に1度、10年位前に2回位行ったっきりです。その後女将さんが代替わりをしたようですが、良い素材の魚、肉、野菜を丁寧に炭で焼いたものは、美味しくない訳が無いです。是非一度行ってみてください。
3. Posted by アリーマ   January 18, 2011 02:38
>コウイチさん
いらっしゃいませ。
焼鳥、まあまあ美味しかったです♪

>ホリウチさん
いや、嗅覚があるなら、もっと早く行きついていてもよかったような場所で・・・(涙)
田楽は他の方にもお勧めいただいたのですが、この日のグダグダ具合ではちょっと敷居が高かったり・・・。

そうですか、やっぱりあの界隈は薄いんですね。

そうそう、確かに野毛・日ノ出町辺りで、鎌倉辺りの住人によく出くわすのです。
その理由がなんとなくわかったような気がするのでした。

ちなみに、鎌倉の場合は早い時間ならば「蕎麦屋で飲む」のだ、と言っていた知人あり。
あ、な〜〜るほど〜〜〜、と思ったりしたのでした。
2. Posted by ホリウチ   January 17, 2011 19:40
鎌倉駅界隈で「鳥秀」に行き着くとは、さすがアリーマさんの嗅覚はたいした物です。
以前それなりの焼き鳥屋が数軒あったのですが、廃業が続き若い女性が並んでいた店とここだけになってしまいました。女性の並ぶ店は味が保障出来ません。
小生が住む逗子界隈も件の飲み屋が無く、横浜か横須賀へ行く羽目になります。
アリーマさんの地元、野毛の「鳥伊勢」は贔屓の一軒です。横須賀へ行くと、本当の爺街があり是非探検してみて下さい。
再び鎌倉で一杯やりたければ、鳥秀から踏み切りの東側に「田楽」という小さな囲炉裏の居酒屋がありお勧めですが、仕舞が早いのが難点です。
1. Posted by コウイチ   January 17, 2011 15:21
はじめまして、ランキングから来ました。

東京近県の情報を求めていろんなブログをさまよっています。
これからもいろいろ参考にさせていただきます。

焼き鳥おいしそうですね!

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