恰幅のよい彼

July 08, 2006

『大珍楼別館』で、胃の底抜ける「反省会」

大珍樓
最寄駅:石川町 / 日本大通り / 元町・中華街
料理:広東料理 / 飲茶・点心
採点:★★★★★
一人当たりの支払額(税込み):3,000円〜5,000円
用途:夕食


先週の某食事会に関連し、緊急に真剣な反省会を行う必要性を痛感していた。

あれだけ世間の「食通」をうならせているらしい店を、相棒のいぬわん君と二人、
かなり辛らつにヤッてしまったのだ。
ブーじゃなくて「某」恰幅のよいハマのスター喰らいヤー氏に、なぜか強制的にコンビを
組まされ、はじめて会って、その翌日にやってしまったことである。

「ユーたちちょっと行って、レポートして」と、ジャニーさん、じゃなくて某氏に命ぜられた、
にわか結成ユニット「青春アミーゴ(中年中華街バージョン)」は、使命を果たし終え、その結果を顔を合わせてじっくり検討すべし、という結論に達したのだ。

「あれは、そういえば、片方が『例のやつら』に追われて死ぬんだったよな」
「なぶり殺しかな」
「八角責めとか」「逆立ち黄色例湯イッキ飲みとか」「XXXXXX(ピー)」
と、公には間違っても書けぬ下品なリンチまで想像していたわけだが、
どっちも誰にも追われず生きているから、まあ、生きてるうちに反省会なわけだ。

いや、いまや「大珍楼別館の帝王」とまで言われている(?)、いぬわん氏とあそこに行きたい人たちは山ほどいると思うのだが、申し訳ないけれど「反省点の客観性を重視」ということで、ユニット外の面子二名は「部外者」とした(ごめんね、行きたかった人は、また今度ね)。

「じゃあ、あと消化器二台手配しといてな」と、消化器妖怪ベム一号いぬわん君は言った。
そう、あの店できちんと反省するには、消化器系人類が「4台」は必要なのだ。

え?ゴタクはいらん?
いいわけすんな??

まあとにもかくにも、真剣な反省会である。

鶏のモミジ(足先)の煮込み甘酢漬け、例湯、センマイのネギあえ、海老の漁師揚げ、五杯鴨などなど、適当に人集めをすると「あ、私はそれはちょっと」と誰かが言い出しそうなラインナップで反省を行う。

今日は全員が皿が出るたびパチパチと拍手し、無言になり、目が逝き、イミなくひゃあひゃあと笑い・・・やはりここは人選が肝心な店だと痛感する。

香菜ちょうだい、とお姉さんにいったら、にこっと笑って皿盛り出てきた。
この香菜を齧りながら、別の味のコンビネーションを・・・う〜う〜う〜。

「お〜い、アリーマ、目がイッとんで〜」と、いぬわん君は言うが、アンタだってさっきから妙な奇声を発し続けてるだろうが。
サービスのお姉さんは、くすくす笑っているのである。

どの一品をとっても、手抜きのない、丁寧に下ごしらえをした上にきちんと調理し、絶妙の味のコンビネーションを絡み合わせたものばかりだ。

料理の映像と詳細は、いぬわん君の記事を併せてご参照。

例湯など、熱いうちもうまかったが、冷め切ったあともまだ美味い。

出汁をとった、百合根や人参、トウモロコシといった野菜も別皿で出てくるけど、
出汁とった後で、ナゼにこげに甘味や旨みがたっぷりなのか〜〜!!と、目が潤む。

「鴨の五杯酢」など、テリテリと輝いた「お姿」は、もう食う前にすでに合掌ものである。
で「うひゃーーーー、こりゃまたーーー、美味そう〜〜〜〜!!」と、トランス状態で合掌しつつ合唱するのだ。
まるで怪しいカルト集団のようである(かなり誇張があります。真に受けないで下さい)。

正直言って、ワタシはこの中華の「酢の物系(酢豚とか)」は、嫌いともいわないが
特別に好きでもない。
酢の匂いが鼻につんときて、なんだか「熱い酢の物」を食べてるような
中途半端な感じがするのだ。
でも、この「五杯鴨」は、酢の尖りを絶妙のカウンターで旨みと甘味に昇華させている
・・・とかナントカもうどうでもいいわい、嗚呼!

「アリーマ、目がイッとんで」
「アンタは奇声を上げるな」
同席者はトランス状態・・・まあ、最初っから最後までこの繰り返しでしたな。

もうここまできたら、ワタシのフィジカルな飲食許容量をオーバーしているので、
到底チャーハンだ麺だ、などという気分になどなれないが「大珍奉行」は許さず。

「干し魚のチャーハンと、麺類を喰わずに帰るなど反省にもナニもならんっ!」
とは言わなかったが、残り三台の「ひ〜、お奉行さまぁ〜」という声を無視し、
決然とオーダー敢行。

この麺とチャーハンが・・・嗚呼、なぜまだ食える?!と思いつつ止まらない。
特に干し魚のチャーハン。微妙な塩気と、ぱらっとしてるがきれいにまわった脂。
鹹魚の歯ざわり。
申し訳ありませんでした、お奉行さま〜、と、重度のトランス状態に堕ちてゆく。

食事が美味で、しかも食卓の全員が気持ちをひとつにしたとき、美味は倍化される。
一人二人でじっくり、もよいが、この店はやっぱりこんな風に行きたい。

ところで、話変わるが、ここの接客がよくない、という声をたまに聞く。
確かに、愛想過剰に店員が盛り上げてくれたりはしないが、料理の出し方もタイミングも確実だし、皿は適宜きちんと下げるが、その前に「下げていいですか?」と聞いてくれる。
ここの卓の連中は、タレまで舐める、という状況を把握しているのである。
確かに表情豊かではないが、たまにふっと出るシャイな笑顔はクールだがキュートだ。

店主にお愛想をいい、どうでもいい薀蓄をきかされたりしなくていい。
別に皿を投げられたり、態度の悪いネェちゃんにあれだこれだと指図されたりすることもない。

一般メニューも間違いはないが、しょっちゅう変わる季節の壁メニューは要チェック。「あれはなに?」ときくと、きちんと説明してくれる。

必要十分以上の接客だ。
それ以上、何を求めるのか?

確かに日本語が流暢とはいいがたいから、そういう意味でお皿を運ぶので精一杯なスタッフもいるかもしれない。でも、少なくとも、失礼だったりいい加減だったりはしない。

「無愛想」と「無礼」は違うのだ。

そしてこの店は、いつ行っても特別な事前のオーダーをしなくても、確実にオイシさで顔がほころぶものが出てくる。
一品一品の味付けや調理法が実に丁寧なので、品数が多くても食べ飽きしない。

この店は、でも、明らかに好き嫌いはあるとは思う。
だから「あそこはどうも・・・」という人がいても驚かないし、それはそれで良いと思う。
でも私にとっては、パラダイスのような店だ。
それだけだ。

ちなみにこの日は、胃の底が抜けるほど食べて、しっかり飲んで、一人4000円だった。

星は4→5へ。
文句のつけようがない。

え?
厳しい反省の結果??

「大珍楼別館は、頭がパーになって胃の底が抜けるほどうまいよなあ」
以上である。

繰り返す。
この日の料金はお一人様4000円。
これだけ喰って飲んで、4000円!
嗚呼、なんという店なのだろう・・・。

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地元っじゃ、まっけーしっらーずぅ〜・・・て、地元じゃないんで・・・。
アミーゴいぬわんは、月六回も大珍通いの癖に「都民」です。
引っ越すならばね、いい不動産屋さんをいつでも紹介するから
(ヤツは揺れている。ぐらぐら)。


横浜中華街殺人事件
なんちゃって無関連書籍再び。

arima0831 at 01:02|PermalinkComments(9)TrackBack(2)このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック